建設業経理は、簿記をベースとした経理知識に、建設業独自の専門性をプラスした経理知識です。“建設業独自”といっても、およそ10人に1人の割合で、建設関連の企業に関わりをもって生活している私たちにとって、接点は数多くあります。建設会社の経営には、いかに財務上の弱点を見つけ出し改善していくかということが、たいへん重要な課題になっているので、建設業経理によせられる期待は大きいものがあります。
基本的な建設業経理の段階では、簿記3級程度の知識に、原価計算が加わりますが、仕訳の部分が売上→完成工事高、売上原価→完成工事高とするなど、科目の内容がことなるほかは、基本的にはかわりません。実践的な段階に入ると、外注費や現場共通費といった建設業界独特の考え方が入ってきて、会社会計にも関わりが深くなってきます。さらに、上級になると専門性が増し、建設業原価計算のほか、財務分析まで理解を要し、会社経営に大きく影響してきます。
建設業経理の理解の度合いをあらわす資格として、「建設業経理事務士」がありますが、2級以上の資格取得者数が、公共工事入札・経営事項審査の評価対象となるため、会社側も力を入れているところが多いようです。
専門性が高いため、知識を身につけるまでは時間と努力を要しますが、社内での昇給・昇格はもちろん、転職を希望する人にとってもメリットがあります。基本的に、簿記の知識のある人なら勉強しやすい分野ですので、さらなるレベルアップを望む人には最適かと思われます。